Makimaki on Tree

“ハチミツ街道”という名前に惹かれて、アクスリというところに向かうことにしました。

街中を通り抜け、土壁のベルベル族の家と思われる家がポツポツ見え始め、その後は細いクネクネ山道を猛スピードでタクシーが進んでいく。対向車とすれ違う度に、ぶつかりそうでドキドキ！
大人になって治ったと思っていた車酔いが始まった。カーブの度に湧き上がる吐きをグっとこらえて、やっと辿り着いた宿。
アヒル料理など、南フランス料理がおいしい、と評判の宿。
内装も家具も素敵で、小さなプールもあって、しかもお客は私たちのみ。
前菜から張り切ってしまって、デザートにたどり着けなかった

翌朝、朝食の後、宿の主人が進めてくれた、歩いて１時間程度の小さな村に散歩。
村の入り口に着くと、アラブの男たちが井戸端会議をしている。
そのうちの1人が私たちに話しかけてきた。
『キレイな川があるから、そこまで案内してやるよ』と言う。
その前に『うちでお茶でもどうか？』と言って、こちらの返事を待たずに歩きだした。

土で出来た家は、ベナン北部のタタソンバと同じで1階が家畜、その上に人が住む、という仕組み。ちょうどその人の奥さんと子供がアルガンの実をつぶしているところだった。
※アルガン :ビタミンを豊富に含んだそのオイルは料理だけでなく、石鹸やクリームなどにも使われ、注目のオイル。

娘に何やら指示して、お茶だけでなく奥さん手作りのアラブパンも出てきた。もちろん名物蜂蜜も。
「朝ごはん食べたばかりだから、おかまいなく」と断るのも彼の耳に届かず、『まぁ、たくさん食べなさい！』とアラブ式かめーかめー攻撃が始まった。
ではちょっとだけ、とパンに手をつけると、素朴な味で、小麦粉の匂いがして、おいしい
ハチミツ街道だけあって、自家製ハチミツをつけるとおいしさ倍増！！
それをおっちゃんの入れてくれたお茶で流し込む。うまいっ！

そしてやっと川に向かう。
畑を通り、小さな川を越え、岩によじ登り、歩くこと２時間。
小さな滝だが、滝壺はけっこう大きな自然のプールに到着！
予想以上の光景に圧倒されつつ、水着を持ってきていないことを悔やんでいると、『コレ貸してあげる！』と、おっちゃん、自分の水着（しかもギラギラ派手なブーメラン！）を私に差し出す
それはさすがに断って、服のまま飛び込むことにした。冷たくて気持ちいい♪

しばらく休憩して、来た道を戻る。

おっちゃんが『お昼食べていきなさい！』という。モロッコ料理は家庭で食べるのに尽きる、と聞いていたので、よろこんでお言葉に甘えた。
奥さんが作ったという、豆のタジン。これまたおいしい一つのタジンをみんなで突っつく。
やっぱりシメは、お茶。

満腹で、眠いなぁ~と思っていると、今度はおっちゃん枕を持ってきて、『まだ日が高くて暑いし、帰る前に昼寝しなさい』と。
これまたお言葉に甘えて、川の字になって昼寝
出会ったばっかりの旅人にここまでしてくれるおっちゃんのやさしさにグッときた。

ちなみに、ハチミツはアカシア、オレンジ、サボテン、タイムの4種類を発見。
私の一押しはタイムのハチミツ

次は、砂漠の手前のオアシス、タールダントとかの有名なマラケシュ。