Makimaki on Tree

ベナンへ来る前にたくさん聞いていた異文化の中で生活する難しさ。
実際に来てみて感じた文化の違い。
それは、へぇ～と感心できることばっかりではなかった。
だけどせっかくの２年間、ベナンをたくさん好きになりたいと思ってたから、
嫌な思いはサラッと流して、好きなところをたくさん記憶に残すようにしてきた。
だからこそ、ブログでは楽しいことばっかりを書いてきたつもり。

でも、今回のは怒りを通り越して、ほんとうに呆れた。

事故の翌日、警察、バイクの人、私で現場検証があった。
そこでバイクの人が言った言葉。
「オレは、自転車になんか当たってない！」
「はぁ～？ぶつからないで、どうやってこんな傷が顔に出来るようなコケ方するわけ？」な私。
と言っても、私の記憶はバイクがすぐ身近に迫っているところで途切れ、
その後は一部始終を目撃していた同僚に体を起こされたところから始まっている。
目撃者として一緒に来てくれた同僚が、
「それはウソだ！彼女の自転車の後輪にぶつかり、おまえも彼女も倒れたのを俺はこの目で見た！」
と説明してくれた。
警察はどっちの言い分もノートに書き留めていた。

その翌日、警察署で事情聴取があった。
そこでは、日本なら「訴えてやる～！」な卑猥な言葉をニヤケ顔のベナン人警察官に言われ、
キィ～！！と怒りをあらわに睨みつけても、その言葉は止まなかった。

警察から両者の言い分が違うのでもう一度現場検証をする、と言われた。
約束の日、電話で「バイクの人と連絡がつかなくなったので、２度目の現場検証はできない。」
とのこと。
どうやら、その人は事故の後、バイクを取り上げられていたが、
現場検証のときにそのバイクが引き渡され、そのまま行方をくらませたらしい。

そりゃ～、そうだよね～！
相手は、私を目の前にして「オレは自転車にぶつかっていない！」と言うくらいの人。
彼にとっては、自分もバイクも無傷で、逃げてしまえば何の損害もないのだ。

逆だったら、もう大変らしい。
金持ち外国人から１Fcfaでも多くのお金を巻き上げようと、
あらゆる手を使ってくる、というのを聞いたことがある。

バイクの人も、警察の人も、彼らの中に、「誠実」という言葉が存在するのだろうか？
今回のことは、サラ～っと流すことはできない。
同時に、私以上にバイクの人のウソに怒りを訴えてくれた同僚の「誠実さ」を実感。

ベナンに来てちょうど半年を過ぎたばかり。
今回初めて、「帰りたいな～」という言葉が頭をかすめた。。。